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昨日の続き・2人主人公の短編漫画は成立するのかについて。

こんにちは。雨がぱらぱらと降りますね。
久しぶりの雨もよいものですね。東高円寺は
静かな街なので、雨がよく似合います。

さて、昨日話した主人公が2人のお話。あれから考えていたら、
僕の中で別の日に話していた事とつながりましたのでご報告します。
それは、主人公の価値基準をピラミッドにし、
下位の部分もしっかり作ろうという数日前に話した事です。

例えば、物語の冒頭で2人は出会います。
1人はパンク少年、もう1人は離婚をしたばかりの主婦です。
二人の価値基準を示すピラミッドの上の方は全然違います。
少年は「バンドの事」や「かっこよさ」や「メジャーになる事」
主婦は「子供の事」「将来の保障」「元の夫への憎悪」などが
占めています。こんな二人、普通に考えたら接点がない。
しかし、下位の部分がおんなじで、それでつながりが出来る。
例えば、2人とも「時間に対する関心」がなく、「あくせく働く事」
を無意味だと思っている。2人の価値基準では共通してこれらの
事が下位にある訳です。


二人が出会う場所としては、例えば自動車免許の教習所なんて
どうでしょうか? 何故ならば、そこは特別な説明をしなくても
読者は容易に想起出来るし、運転免許を取るためには、
「時間に関する関心」や「あくせくする事」が特別に要求されそうだから。

二人は、始めお互いに言葉を交わす事などないのだけれど、
他の人たちがすいすい免許を取って行くのを尻目に季節がいくつ変わっても
免許が取れない。
お互いがお互いの存在を認識し、「もっとあくせくしろよ」
と思うところから物語が始まります。


あとは、パンク少年のバックストーリー、主婦のバックストーリーを
しっかりと考え、わかりやすく構成して読者に示し、二人がやがて友情で結ばれ、
嫌味な教官やセクシーな教官なんかとのコミカルなやり取りなど
「ならでは」のエピソードも交えつつ、
お互いにとっての「成長」(おそらくは免許状の取得)
を描いて行けばお話になると思います。

それでお話を構成してみて、次に「引き」や「色づけ」や「見せゴマ」
について考える。物語が派手でない分エピソードセンスが問われそうですが、
そこを上手く盛り込めればリアル系雰囲気漫画が出来上がると思います。
どうでしょうか。


そんなストーリーについて考えている教室です。
http://www.iruqa.com

画は、「やがて来るであろう税務調査に動揺が隠せない後藤」です。photo414.jpg

↑今、「これではうちが悪い事してるみたいだから書き直してよ」と後藤に言われたが書き直さない。


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ジャンル : アニメ・コミック

主人公は1人じゃなきゃいけないのか。

こんにちは。本日もお日柄がよく、
とても百年に一度の不況下とも思えませんね。
僕は最近テレビも新聞も読んでいないので、
ここ東高円寺はきわめて平和な午後です。
今日は大家さんが桜餅を作ってきてくれた。
この日記を書き終えたらお茶を飲みながら食べる
事にしよう。 photo413.jpg



さて、今日は短編漫画において主人公は
1人じゃないといけないのかについて、です。

僕がこの3月まで勤めていた専門学校では、
短編漫画では主人公は1人じゃないとダメだ、と
教えられていた。
僕はその学校で漫画の講師ではなかったし、
特にその事について意見を求められた事がなかったので
その事について議論はしなかったが、
原則としてはそんな事はないと思う。

例えば、浅野いにおは「すばらしき世界」の
いくつかの短編で、数人のキャラクターの
背景(バックストーリー)を上手に語る事で
短編の中で複数の主人公を成立させているし、
小説に目を向ければ、2人以上が主人公の短編小説
というものがわりと普通に存在する。

それでは、2人が主人公のストーリーを作る時に
どのような注意をしなければならないのか。

まず第一は、その2人の主人公の比重をきちんと1対1にする事。
もしこれが9対1ぐらいの割り合いで主人公Aにかかる比重が
高ければ、「わざわざダブル主人公にする必要ないじゃん」って
話になる。

それから、「わざわざダブル主人公」にする意義がはっきりと
わかるようにストーリーを構成する、という事である。

上記の「すばらしき」の短編「森のクマさん」は、組の金を持ち逃げした
下っ端ヤクザと、教師と不倫した挙句妊娠してしまった女子高生の二人が
主人公で、二人の一場面を切り取る作品なのだが、
2人は一見とりとめもない組み合わせに見えて、
「明日が見えず刹那的である」という点ではきちんと対を成している。

そう、この一見とりとめもないように見えるが実は根底のところで
対をなしている、という概念を理解し、それを設定する事。それから、
二人が出会うまでのバックストーリーをきちんと読者に見せる事が
出来れば、ダブル主人公の物語はきちんと描けるし、場合によっては
1人の主人公のお話よりも物語に深みが出るだろう。

短編漫画において、三つ巴の戦いというのも、成立可能である。
もちろん、それぞれのバックストーリーは薄くなり、ある意味で
類型化する必要はあるが、それでも三つ巴というストーリー展開は、
読者がワクワクするものの一つである。画力がある人がやれば、
面白い試みの一つだと思う。

お暇な方は、ダブル主人公、もしくはトリプル主人公の短編ストーリーを
考えてみよう。もしかしたら、面白いお話が出来るかもしれない。


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